令和2年度経営計画

1 業務環境  

⑴ 佐賀県の景気動向

   我が国経済は、内閣府の月例経済報告(令和2年2月)によると「景気は、輸出が弱含むなかで、製造業を中心に弱さが一段と増した状態が続いているものの、緩やかに回復している。先行きについては、当面、弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されるが、新型コロナウイルス感染症が内外経済に与える影響に十分注意する必要がある。また、通商問題を巡る動向等の海外経済の動向や金融資本市場の変動の影響にも留意する必要がある。」とされています。

 一方、県内経済は、佐賀財務事務所の法人企業景気予測調査によると、全産業のBSIは前期(令和元年10~12月期)に比べ25.3%ポイント減のマイナス25.3とされています。これは、リーマンショックの影響を受けた平成20・21年に次ぐマイナス値となっており、今後の県内の景気動向に不透明感が増してきています。

⑵ 中小企業を取り巻く環境

  県内の金融情勢は、佐賀県の佐賀県主要経済統計速報によると、元年の県内金融機関貸出残高は前年と比較して微増となっています。同年の県内企業倒産(負債金額1,000万円以上)は、件数、負債総額ともに前年を下回り、負債総額は昨年よりも大幅に減少し沈静化傾向が続いています。

 しかし、県内には昨年8月の大雨被害で再建途上の中小企業があり、加えて新型コロナウィルス感染症が国内外に拡大してきており、今後の中小企業の経済活動に与える影響が懸念されます。



2 業務運営方針

⑴ 保証部門

 中小企業者の多様なニーズやライフステージに応じた各種政策保証の推進に取り組みつつ、資金調達に不安を抱える中小企業者に対し金融機関との対話や連携を通じて資金調達の円滑化を図ります。

 また、昨年8月の大雨被害で再建途上の中小企業者の経営状況を注視し、加えて新型コロナウイルス感染症に係る国や地公体の対策資金を活用し、適時・適切な保証に取り組みます。

⑵ 経営支援部門

 中小企業者のライフステージに応じた経営支援(創業・期中・再生)に加え、金融機関や専門支援機関と連携しながら金融支援も積極的に取り組みます。

 また、専門支援機関との連携や事業承継特別保証などによって円滑な事業承継に取り組みます。

⑶ 期中管理部門

 初期延滞先及び新規事故報告先に対して、実態把握に努めたうえで金融機関と方針協議を行い、実情に応じた支援策を専門支援機関と連携しながら実施していきます。

⑷ 回収部門

 有担保求償権の減少や無保証人求償権の増加などにより、求償権の回収環境は厳しいものとなっています。このようななか、求償権回収を効率的、効果的に行うため、管理コストを考慮した対応や関係人の実情を踏まえた細やかな対応を図ります。

 また、経営者の再チャレンジに向けた企業再生にも取り組みます。

⑸ その他間接部門

 信用保証協会の公共性と社会的責任の重さを常に認識し、健全な業務運営を通じて当協会への信頼を確立するため、運営基盤の安定化及び情報発信に取り組みます。また、近年頻発する災害等への危機に即応できる組織体制づくりに取り組みます。


 

 主な重点課題は、以下のとおりです。

 

⑴ 中小企業者の多様なニーズやライフステージに応じた各種政策保証の推進

 

 中小企業者の多様なニーズやライフステージに応じた金融支援を継続しつつ、特に資金力の乏しい創業間もない先や小規模・零細企業を対象とした保証及び事業承継の円滑化を図るための経営者保証を不要とする保証の推進にも取り組みます。

 また、昨年8月の大雨被害や新型コロナウイルス感染症に係る国や地公体の対策資金に適時・適切に取り組みます。

 

⑵ 中小企業者の成長・発展のための金融機関との連携体制の拡充

  中小企業者の成長・発展のため、引き続き金融機関支店訪問や本部訪問を行い、中小企業のライフステージに応じた融資姿勢を確認するとともに、保証手続き等に関する勉強会を開催するなど金融機関との継続的な対話により連携体制を拡充し、中小企業者の資金調達の円滑化を図ります。 


⑶ 保証利用の維持・拡大への取組みの強化

    積極的な広報活動や既存の保証制度の見直し等を行いつつ、金融機関訪問や保証制度の周知活動などの取組みを強化し、保証の利用の維持・拡大に努めます。

⑷ ライフステージに応じた経営支援先の取組み強化

① 創業後の課題に対応すべく、商工団体等と連携しながら事業面の改善や創業関連保証による資金面の

 対応に努め、成長の下支えに取り組みます。

② 経営改善先へのモニタリングにおいて、事業実績の検証をしつつ、必要に応じて助言を行い、資金ニ

 ーズが発生したときは、中小企業診断協会や金融機関等と連携しながら新規保証や借換保証などに積極的

 に取り組みます。

③ 事業の回復が認められる求償権先の金融取引の正常化を図るために、管理課と求償権先の業況や実態等

 を共有したうえで、事業再生支援協議会や金融機関等と連携しながら求償権消滅保証に取り組みます。

⑸ 事業承継に係る取組み強化

 円滑な事業承継に対応すべく、事業承継ネットワーク事務局等と連携して、専門家派遣による事業承継計画の策定支援や令和2年度から始まる事業承継特別保証の支援に取り組みます。

⑹ 初期延滞先及び新規事故報告先への支援策の検討

 初期延滞先(3回未満)及び新規事故報告先に対して、金融機関からのヒアリング等によって、実態を把握したうえで方針協議を行い支援策の検討を行います。

⑺ 専門支援機関と連携した支援策の実施

 上記⑹を検討した結果、専門支援機関の関与が必要と判断したときは、当協会の専門家派遣事業による経営改善計画策定支援など実情に応じた支援策を専門支援機関と連携しながら実施します。

⑻ 求償権への基本的な対応

 計画先の未入金に対する交渉により、入金件数・金額の増加及び不動産処分の促進を図ります。

⑼ 定期弁済を継続している求償権への対応

① 少額求償権先には損害金減額免除を、高齢者で生活弱者等の連帯保証人には一部弁済による保証債務免除等を

 提案し、早期回収を図ります。

② 経営支援課と連携し、再生可能な中小企業へ求償権消滅保証を提案することで、金融の再調達支援を図ります。

⑽ 回収見込みがない求償権への対応

 回収見込みの早期見極めを行い、回収見込みがないと判断した場合は速やかに管理事務停止を実施し、求償権整理を進めます。

⑾ 内部管理体制の充実

① コンプライアンス意識を浸透するため、コンプライアンス・プログラムの着実な実施をするとともに、

 災害等危機対応訓練に取り組みます。

② 警察及び金融機関等関係機関と連携、反社会的勢力等の情報収集やスクリーニング作業を実施し、反

 社会的勢力等の排除に向けて取り組みます。

⑿ 人づくり及び健康な職場づくりの取り組みの推進

① 研修等の充実、地元大学等への講師派遣により、職員の専門的知識の習得と各種能力の向上に努めます。

② ワークライフバランスの推進、年間健康推進計画を着実に実施し、職員の健康管理に努めます。

⒀ 広報活動の充実

 当協会の活動や取組みを幅広く発信し知名度をアップするため、広報媒体等の見直しに取り組みます。

⒁ 地方創生等への貢献に努めるための取り組みの推進

① 創業等の各種セミナーへの講師派遣、将来の地域経済を担う地元大学生を対象に金融・キャリア教育支援

 に取り組みます。

② 各種団体・機関等と連携し、地域の課題に対応した保証制度の提供や見直しに努めます。

 

 

3 保証承諾等の見通し

 令和2年度の保証承諾等の主要業務数値(見通し)は、以下のとおりです。

 

 

 項目

金額

前年度計画比 

 保証承諾  300億円 117.6%
 保証債務残高  780億円  100.0%
 代位弁済  9.5億円  105.6%
 回収

 7億円

 93.3%

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