平成24年度経営計画

1.業務環境  

(1)佐賀県の景気動向

 最近の県内経済の動向をみると、個人消費は一部に緩やかな持ち直しの動き、雇用情勢も緩やかな持ち直しの動きがあるが厳しい状況にあります。生産活動はおおむね横ばい、企業収益は売上高、経常利益ともに減収減益の見通しです。また、設備投資も前年度を下回る見通しです。
 このように県内経済は、総じて厳しい状況にあるものの、一部に緩やかな持ち直しの動きがみられます。先行きについては、海外経済の動向や為替レートの変動などによる景気の下振れリスク、雇用情勢などに留意する必要があるとの見通しです。

 

(2)中小企業を取り巻く環境

 当協会を利用する中小企業者の経営状況は、長期間の景気低迷が続く中、東日本大震災による間接被害や夏以降の急速な円高も加わり、県内中小企業者は依然として厳しい状況が続いています。

 平成20年10月から始まった国及び県のいわゆる「緊急保証」は、中小企業の資金繰り円滑化に一定の効果をあげました。さらに、同制度終了後の平成23年4月には県が「緊急借換融資保証」を創設し、県内中小企業者に対する資金繰り対応を行ってきました。しかし、一方では景気の先行き不透明感は続き、企業の売上や収益の回復は停滞、資金繰り補てんの借入依存拡大などにより資金調達力や企業体力は厳しいものとなっています。

 県内の金融情勢について県内金融機関貸出残高推移をみると、平成23年3月「緊急保証」終了後は減少傾向が続いています。 
 平成23年の県内企業倒産(負債額1千万円以上)について、 件数は3年連続で前年割れ、負債額は最近10年間で5番目の高水準となりました。

 

2.業務運営方針

 このような厳しい県内経済状況の中、保証部門においては、「県緊急借換融資保証」を主としたセーフティネット保証の適切かつ積極的な取り組みにより、県内中小企業者の資金繰り対策に万全を期していきます。 

 また、新たな保証制度の開発・提供、定例金融相談日の活用などにより協会利用企業者の拡大に努めます。 
 経営支援課においては、再生案件への対応、創業者への保証後の経営支援、及び大口保証先への期中支援策(取引金融機関へのヒアリング、企業訪問、専門家派遣)などを実施し、企業の経営力向上のサポートに努めていきます。
 期中管理部門においては、金融円滑化法の継続及び緊急保証制度終了を受けての県や国の政策的な金融支援により、代位弁済は抑制されているものの、返済緩和等の条件変更分残高が保証債務残高の約14%を占めており、今後の景気動向次第では代位弁済の増加が見込まれます。このため、引き続き金融機関と連携を図り、延滞・事故先の早期実態把握・着手等を行い、代位弁済の抑制に努めます。

 求償権の回収については、サービサーとの連携による無担保求償権の回収促進並びに担保処分の促進等により回収の強化に努めるとともに、求償権整理等の推進により求償権管理業務の効率化を図ります。 
 電算部門においては、加盟が決定した共同システム(COMMONシステム)と現行システムの相違部分や移行方法等の調査や検討を行います。
 総務部門においては、引き続きコンプライアンス態勢の維持・向上に努めるとともに、個人情報の適切な取り扱い、情報漏えい事故防止などの情報セキュリティの強化に取り組むこととします。また、信用補完制度の改革が進むなか、専門的知識の習得など人材の育成を図っていきます。  

 

主な重点課題は、以下の通りです。

(1)セーフティネット保証制度の適切かつ積極的な取り組み

 県緊急借換保証や経営安定関連保証などのセーフティネット保証を活用し、中小企業の資金繰りに積極的に取り組んでいきます。

 

(2)経営・再生支援及び創業者支援の充実

 金融機関と連携した大口先への期中支援、再生支援協議会と連携した企業再生に取り組んでいきます。また、創業者支援として申込相談から保証後のモニタリングまでを行います。

 

(3)保証利用企業者の拡大

 平成24年1月に創設した「すいしん保証」(金融機関提携商品)の利用を促進し、新たな保証制度(未利用先対象)の創設も検討します。また、未利用先へのダイレクトメール、メディア広告、関係先との各種会議を通じて利用者拡大を図っていきます。

 

(4)期中管理の充実・強化

 ①60百万円超の大口保証先のうち、要管理先(延滞発生先、条件変更対応先。以下、「大口要管理先」という。)に対する期中管理の

  強化については、関係機関、関係部署と連携し、定期的に業況及び経営改善の進捗状況等企業実態の把握に努め、早期に適切な

  対応を行います。

 ②代位弁済の抑制および迅速化については、高代位弁済率の金融機関上位三行を四半期毎に訪問し、意見交換、期中管理の強化

   を要請します。また金融機関との勉強会や金融懇談会を活用して代位弁済手続について周知徹底し、迅速化を図ります。 

 

(5)回収の合理化・効率化

 ①定期回収の入金管理強化については、定期回収の未入金先及び延滞先に注力し、電話(夜間督促含む)・訪問等により入金管理

     を徹底します。また、継続入金先については、返済増額や一括回収の交渉を行い、回収増加に努めます。

 ②サービサー活用による無担保求償権の回収促進については、無担保求償権の全件委託体制を維持し、サービサー回収担当者の

    更なるスキルアップを図ります。また、効果的な法的手続きの促進並びに法的手続き後のフォローを行い、無担保求償権の回収増

    加を図ります。

 ③回収見込みがない求償権については、適切な管理事務停止を促進し、回収見込先への督促に注力します。また、計画的な求償権

  整理を行い、求償権管理業務の効率化を図ります。  

 

(6)コンプライアンス態勢の維持・向上

 平成24年度コンプライアンス・プログラムの着実な実践と、内部検査、監事監査等による内部チェック体制の強化を図ります。 

 

(7)情報セキュリティの強化

 個人情報を取り扱う上で、危機管理の重要性を今まで以上に認識し、個人データ管理規程や関連規程に基づき情報管理態勢を整備していきます。また、個人データの取り扱い状況の点検・監査をより効果的に実施します。

 

(8)反社会的勢力等の排除に向けた取り組みの強化

 引き続き、反社会的勢力等の情報収集に努めるとともに、「佐賀県暴力団排除条例」が施行されたことを踏まえ、関連諸規程の整備、見直しを行います。

 

(9) 次期共同システム(COMMONシステム)移行方法等の調査・検討

 現在、電算共同システムを使用している九州・沖縄の6協会の中でCOMMONシステムへ移行する協会と連携を取りながら、現行システムとの相違部分や移行方法等の調査・検討を行います。 

 

(10)人材の育成

 全国信用保証協会連合会において信用補完制度の現状等に関する勉強会が開催されるなど、信用補完制度の改革が進むなか、環境の急激な変化に対応できる人材の育成は不可欠であり、外部研修への積極的な参加と内部研修、勉強会の充実を図っていきます。

 

(11)内部規程等の整備、見直し

  事務所移転に向け内部規程等の整備、見直しに着手し、必要に応じ改正等を行い事務の効率化、業務費の削減等に取り組んでいきます。

3.保証承諾等の見通し

平成24年度の保証承諾等の主要業務数値(見通し)は、以下の通りです。

  

 項目

金額

前年度計画比 

 保証承諾  430億円  89.6%
 保証債務残高  1,250億円  98.4%
 代位弁済  34億円  100.0%
 回収  15億円  96.2%

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