4 重点課題の取り組み状況

 昨年度の重点課題として掲げた項目への取り組み状況は、以下の通りです。

⑴ 保証部門

① 中小企業・小規模事業者のニーズにあった保証の推進

・ 役員及び管理職による金融機関本支店訪問を実施し、金融機関の経営方針、県内の経済動向や金融情勢などの意見交換を行い、各種政策保証についてリーフレット等にて周知を図りました。特に8月に発生した豪雨による災害対策については、県との合同説明会開催や金融機関・商工団体への訪問による説明を行い災害関係の保証制度の周知に努めました。

 金融機関本部等訪問は延べ13金融機関訪問、災害関係保証では金融機関本支店及び商工団体延べ15か所訪問

災害関係保証の承諾実績(R2年3月末):106件 7億7,186万円

・ 経営者保証を不要とする保証等について、法人成りや保証人変更の条件変更時に保証人不要とすることが可能か検討するなど適切な対応を心掛けました。

  経営者保証を不要とする保証承諾実績 :15件 6億4,100万円(前年比120.3%)

  経営者保証を不要とする条件変更実績 :8件 (前年度 2件)

 

 以上、中小企業者等のニーズにあった資金を供給するため各種政策保証の周知に努めました。今後も適時適切な資金供給を図るため更なる広報活動を行い、金融機関と連携強化を図りながら中小企業者等のニーズにあった保証を推進する必要があり、引き続き金融機関訪問は継続していきます。

また、経営者保証を不要とする保証については、国の推進もあり広報活動等を通じ、商工団体や金融機関等に浸透させていきます。

 

② 中小企業の成長・発展に向けた金融機関との連携強化

・ 金融機関との勉強会や本部訪問などでリスクシェア認識の共有化を行い、プロパー融資と保証付き融資の適切なリスクシェアを図りました。

  金融機関金融支援状況…総承諾件数2,456件のうちプロパーあり承諾件数割合49.3%

                                      (前年比+0.3%)

・ 金融機関を紹介する取り組みは、前年に引き続き金融機関対応窓口を設置し、HP等で周知を図りました。さらに県内16か所で行っている定例相談日では商工団体、金融機関へ訪問し、相談に応じました。

  金融機関紹介状況…相談受付1件、紹介実績1件(前年度実績9件)

 

 以上、県内金融機関の支援状況は、全国と比較しても高い水準にあり、引き続き金融機関と連携を図りながら県内中小企業の金融支援に努めていきます。

 また金融機関紹介状況は、前年度比大幅減少となりました。窓口設置や商工団体及び金融機関訪問等による相談を受ける体制は継続しており、引き続き相談できる体制を維持していきます。

 

③ 保証利用の維持・拡大

・ 平成31年3月末現在で、3年以内に完済処理した法人483先に対し、保証の再利用を促すダイレクトメールを送付しました。また金融機関や商工団体等との金融懇談会等へ積極的に参加し保証制度の説明を行い保証利用の推進に努めました。

  金融機関及び商工団体との懇談会等…協会主催の県内金融機関との懇談会(参加者:216名)、金融機関4行及び佐賀県農業信用基金協会との勉強会(同:126名)、商工団体(11団体)との懇談会等

  保証利用企業者数…新規先利用状況:485件(前年比+76件)31億602万円(同+6億738万円)

  保証企業者数:6,923件(同-160件)、

  県内中小企業保証利用度:28.4%(同-0.65%)

・ 町制度が制定されていなかった上峰町とみやき町に複数回訪問し制度創設を働きかけ、8月から取扱開始することができました。さらに、金融機関との提携保証の見直しも行い、佐賀共栄銀行分については、11月より取扱を開始しました。

  新制度の承諾実績…みやき町中小企業小口資金 : 12件  7,150万円

           上峰町中小企業小口資金  : 5件  1,300万円

           きょうぎんローン・プラスⅡ: 34件 4億2,182万円

 

 以上、ダイレクトメール送付による保証の再利用を促す取り組みでは、利用があったものの(1件、700万円)保証の増加には繋がりませんでした。依然として保証利用企業者数及び保証債務残高は減少傾向にあり、引き続き維持・増加策を講じていきます。また、保証利用推進のため保証制度の見直しや開発を継続的に行っていきます。

 

 ⑵ 経営支援部門

① 経営支援部門の強化

  ・ 経営支援課と管理1課の統合により期中支援の体制強化を図り、経営支援業務に取り組みました。専門家派遣事業(うち生産性向上):相談16企業(3企業)、申込み15企業(3企業)、実施15企業(3企業)、返済緩和先の正常化支援:16企業 4億6,710万円の借換保証を実施

 

② 事業承継支援の拡充

・ 事業承継支援機関との情報交換を行いました。

TKC九州会佐賀支部との実務者トップ会談の実施(11月)

さがん中小企業支援ネットワーク会議において佐賀県事業承継ネットワーク事務局からの講演

を実施(12月)

・ 事業承継に係る専門家派遣事業を行いました。

  相談2企業、申込み1企業、実施1企業

・ 後継者塾を開催しました。

  令和2年1月に3回開催、講師3名(事業承継ネットワーク、中小企業診断士協会、TKC佐賀県支部)を招聘し、延べ36名の参加者

 

 以上、経営支援部門の体制を強化して取り組んだものの、返済緩和先の正常化支援が低調だったことから、保証債務残高に占める返済緩和残高の割合が16%台と横這いにとどまりました。次年度も引き続き正常化支援策を強化していきます。また、事業承継に係る専門家派遣事業については、事業承継特別保証制度も併せて、金融機関等へチラシを配布するなど広報活動を強化することで今後も積極的に取り組んでいきます。

 

 ⑶ 期中管理部門

① 初期延滞先への早期着手

・ 初期延滞先(延滞3回未満)に早期対応するため、金融機関と方針協議を行いました。

  協議先数295企業(前年比-151企業)…督促強化51企業(同-82企業)、返済緩和50企業(同-14企業)、担保処分3企業(同+3企業)、代位弁済17企業(同-15企業)、静観・その他174企業(同-43企業)、延滞企業84企業(前年比-21企業)、延滞債務残高5億4,600万円(同-5,400万円)うち期限内延滞4億3,300万円(同-4,100万円)

   

 以上、初期延滞先の早期着手により、延滞企業数、延滞金額ともに減少しているため、今後も金融機関と連携し、正常化支援に取り組んでいきます。

 

② 事故報告先に対する支援策の検討・導入

・ 新規の事故報告先へ早期対応するため、金融機関と方針協議を行いました。

  協議先112企業(前年比+8企業)…返済緩和11企業(同+1企業)、代位弁済37企業(同-11企業)、返済正常化64企業(同+18企業)

・ 返済緩和先の返済増加予定時または最終期限一括予定時の3か月前から金融機関と方針協議を行いました。

  協議先81企業(前年比-21企業)…返済緩和継続53企業(同-19企業)、代位弁済7企業(同+4企業)、完済他21企業(同-6企業) 

・ 経営支援強化促進補助金事業を活用して、金融機関等との連携による経営改善計画の策定支援に取り組みました。

申込企業12企業のうち返済緩和先6企業、更にうち事故報告先1企業(前年比-1企業)

 

  以上、事故報告先の業況把握や支援策検討により、業況が厳しい企業に対する金融支援を継続しました。今後も金融機関等と連携し、事故先のフォローアップに取り組んでいきます。

 

⑷ 回収部門

① 求償権への基本的な対応

・ 総回収実績 6億1,027万円(計画比87.2%、前年比91.3%)

  <内訳> 定期回収 2億8,329万円(計画比84.3%、前年比94.1%)…入金件数23,936件(前年比-1,876件)

       不動産回収 6,919万円(同62.9%、同61.8%)…任意処分4,318万円、競売2,601万円

       その他回収 2億5,779万円(同101.5%、同101.0%)…一括回収1億1,790万円

       破産配当他1億3,989万円

・ 代位弁済初年度回収 7,762万円(前年比72.0%)

 

 以上、平成30年度からの経営計画課題に基づき、2年間に亘り初動の徹底及び未交渉先への交渉を促進したが、総回収実績は計画未達となりました。この中で関係人の高齢化や不動産処分交渉が進まなかった問題点を整理し、回収計画達成できるよう取り組んでいきます。

 

② 定期弁済を継続している求償権への対応

・ 損害金減額免除による完済   116件(前年比-6件)回収額 2億3,008万円(同101.6%)

・ 一部弁済による保証債務免除   14件(同-2件)回収額 1,980万円(同295.5%)

・ 求償権消滅保証の取り組み  保証承諾2件/1億円(同206.6%)うち回収額9,777万円(同275.1%)

 

 以上、求償権消滅保証による大口回収があり、件数は前年を下回ったが、金額は前年度を上回り、その他回収計画は達成となりました。今後も関係人等の状況に応じた返済方法を提案し、早期回収に取り組んでいきます。

 

③ 回収見込みがない求償権への対応

・ 管理事務停止手続 254件(前年比 -288件)16億7,443万円(同35.9%)

・ 求償権整理手続   399件( 同  +1件)35億407万円(同 124.3%)

 

 以上、回収見込みの有無を的確に判断し、今後も事務効率化のため積極的に取り組んでいきます。

 

 

⑸ その他間接部門

① コンプライアンス態勢の充実

・ コンプライアンス・プログラムに計画した項目を着実に実施し、役職員にコンプライアンスに対する意識の浸透に努めました。

  コンプライアンス統括会議及び委員会…毎月開催

  コンプライアンスチェックシート…シート内容の全面見直しを行い、令和元年9月実施

  コンプライアンスニュース…令和元年9月に発行

  内部研修会…令和2年2月実施(テーマ「ハラスメントについて」)

 

・ 反社会的勢力等(以下「反社等」という。)の排除に向けて、反社等関係者の情報収集やスクリーニング作業を毎月実施し、県暴追センター主催の不当要求防止責任者講習の受講等により取り組み強化を図りました。また、内部検査、個人データの取扱状況の監査を実施し、内部体制の強化を図りました。

  情報収集しての協会登録者…暴力団員等 延べ8名、特記・特筆情報者 延べ7社34名

  不当要求防止責任者講習会…職員3名受講

  内部検査…業務統括部令和元年11月実施、総務部令和2年1月実施

  個人データの監査…総務部令和元年8月実施、業務統括部令和2年2月実施

 

 以上、コンプライアンス態勢の充実に向けて、今後も継続して取り組む必要があり、コンプライアンス・プログラム項目の着実な実施、反社等の排除に向けて情報収集等に継続して取り組んでいきます。

 

② 人づくり及び健康な職場づくりの取り組みの推進

・ 業務環境の変化に応じた職員の専門的知識の習得及びスキルアップに努めるため、全保連や外部

団体主催の研修・セミナー等を中心に受講させ、信用調査検定の受験、佐賀大学への出前講座、同

大学生を招いての職場体験授業に取り組みました。

  研修等 全保連主催 … 階層別3課目3名受講、課題別4科目延べ5名受講、業務別1課目1名受講、その他2課目2名受講

  外部団体主催 … 10課目延べ11名受講

  信用調査検定試験 アドバンス(中級)2名とベイシス(初級)1名に受験

 

・ 健康な職場づくりを目指して、衛生委員会で策定した年間健康推進計画の項目を着実に実施し、

職員の健康増進に努めました。また長期療養者に対する職場復帰支援策を取りまとめ、要領を令和

元年12月に制定しました。

  衛生委員会…令和元年4、7、10月、令和2年1、3月に開催

  健康管理…定期健康診断、脳ドック、ストレスチェック、VDT検診等を実施

 

 

 以上、環境の変化に対応できる人材の育成は今後も重要であり、職員の専門的知識の習得及びスキルアップに向けて、研修等メニューの見直しに取り組んでいきます。また、職員の健康管理とワークライフバランスの推進により、健康でかつ活力のある職場づくりに取り組んでいきます。

 

③ 広報活動の充実

 協会の活動や取り組みを幅広く発信するため、ホームページのリニューアルを行い、協会からの発信ツールとして取り扱えるよう充実を図りました。また、新たな広報媒体として佐賀市銘入公用封筒広告を利用して協会の知名度アップに取り組みました。

 佐賀県地域産業支援センターメールマガジン登録企業数…約1,500社

 リーフレット・チラシ、ノベリティグッズの作成及びプレスリリース等

 

 以上、協会の知名度アップにつながるように、今後も広報活動の充実を図っていきます。

 

④ 地方創生等への貢献に努めるための取り組み推進

 地方創生等への貢献に努めるため、地公体主催の創業セミナーに協会から講師の派遣、事業承継セミナーの開催、共催や後援を行うことで県内の産業振興に努めました。また、佐賀大学への出前講座や同大学のゼミ生を協会事務所に招いて職場体験授業を実施し、金融・キャリア教育支援に努めました。

県担当課、県内の市町担当課及び商工団体と地公体制度に関する意見交換会を実施し、情報交換や連携強化に努めました。また、町制度が創設されていない県内2町(上峰町、みやき町)に保証制度を創設しました。

・ 創業セミナーに講師派遣…佐賀市(令和元年7、8、12月)、武雄市(8月)、伊万里市(10月)、唐津市(10月)、鹿島市(11月)、有田町(11月)、嬉野市(令和2年2月)、鳥栖市(3月)

・ 佐賀大学への出前講座等 出前講座…令和元年7月10日及び17日 受講生数各230名程度

  職場体験授業…令和元年10月23日 受講生数11名

・ 地公体制度に関する意見交換会…延べ19回実施

      

 以上、地方創生等への貢献に努めるための取組みを今後も継続していきます。


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